Shuya Sumitani
Shuya Sumitani
そうぞうするかんけい
October 2020
おおはしたくま個展「そうぞうするかんけい」に併せて発行された作品集のデザイン。当展示は、あるエピソードをきっかけに描かれ始めたオブジェと文字のアセンブリによって表現されたイラストレーションの展示。紙の中に描かれた抽象的な図形たち。その組み合わせによって様々な関係性が発生する。そこに言葉が入ることによって、図形どうしの関係を想像させるものとなっている。このテーマを強調するような仕掛けを施したい考えた。また、単なるカタログ的な作品集ではなく、展示が終わっても本という形で展示を擬似体験できるものにしたいと考えた。
片側は展示と同様言葉の入ったイラストを、もう反対側には言葉を意図的に排除するようにトリミングしたイラストを配置することで、言葉の有無による印象の違いが生まれ、オブジェと言葉の関係を強調している。また両側を上下反対に配置し約1mmずつずらしながら手折りし製本することで、言葉が入る側はゆっくりと丁寧に、言葉が入らない側はパラパラと見てもらいたいという要望をクリアした。綴じた時に小口にイラストの色が現れ、モノクロの表紙にアクセントを加えることにもつながっている。そして表紙にフライヤーから引用した窓をつけ、22種類のイラストが順不同でランダムに綴じられることで、22種類の表紙を生み出している。題字には、イラストは作者のパーソナリティである吃音を補完するものであるという話を反映させた。
Category: Book
Client: Takuma Ohashi おおはしたくま
Shuya Sumitani